ＳＡ-７７ｊ-4 ／Ｓｉｌｐｅｅｄ・シルフィードＪ-4/Ｇ型

　ソロント/ロストプラネット・バーサーカーに対する最終決戦兵器として投入されたのが本機体、ＳＡ‐７７ｊ-4型と仮称される超重力爆弾搭載型シルフィードである（後付け的にＧ型と呼称されることもあるが、作戦中の母艦内で急造された機体であるため、いずれも正式名称ではない）。

　ネオ・グレイソン打撃群による一斉砲撃でも突破出来ない敵防御陣に対して選択しうる戦法は、バーサーカー中央核に強力な破壊力を直接持ち込む以外無く、そのために従来の重力子爆弾弾頭の出力を強化した超重力弾が最適と考えられた。

　弾頭の懸架にはシルフィードD型以降で採用されている重力子爆弾投射機がそのまま流用されており、４基一組の弾頭加速用レールにて全長約２０ｍの超重力弾体をホールドする構造をとり、起爆と同時にレールに通電、弾頭を４００Gで加速して目標中央核に打ち込む。

　本来の投射機ではレール後上方に専用のマガジンを取り付けるが本装備では必要ないため、その代わりに初期加速を稼ぐ目的で単発の反物質プラズマ推進器を増速用ブースターとして連結している。またレール下部には、パイロットの死亡や機器の故障・その他の障害時に僚機の指示にて起爆するためのブレードアンテナが追加されている（電子妨害環境が予想されたため、極めて大型のアンテナを持つ）。

　弾頭は１２基分用意できたため、１７機残存していたソロントサバイバー・アンブローズ中隊機から比較的損耗の低い１２機が抽出され、修理・整備と各種装備の追加（特に強烈な電子戦闘環境に突入するため、追加装備の殆どはＥＣＭ機材であったと言われる）が行われた。

　無謀そのものの作戦――ガイア作戦は成功したが、突入機のうち２機の生還は奇跡と言うほかは無い。