SA-77d /Silpeed・シルフィードD2型
FPFSの主力戦術宇宙戦闘機である本機体は、別頁に示すように多様な兵装運用能力を当初より付与されており、本項の長砲身反粒子砲もその一つである。
ザカリテ事件当時のFPFSは、SA-77など比較的小型の戦術戦闘機をストライクパッケージにおける主力とする考えから、レムオン級戦闘攻撃艇のような高速で極めて強大な火力を持つ大型機による縦深攻撃思想に転換しつつあった。同時に、これら大型機を発射母機とする小型無人戦闘機を戦場に大量に投入し、対宙戦闘や対艦攻撃にも充てる戦術が採用されていた。
この現状に対し、上記のような大型攻撃機+無人戦闘機に対抗する目的でSA-77のアウトレンジ攻撃能力増強が図られ、精密射撃を可能とする長射程のビーム砲が開発された。火砲による「狙撃」は、強烈な電子妨害環境下でも充分な効力を発揮できることが利点とされ、特にSA-77では自前の機体間データリンクも併用することによって、超長距離でも高い命中精度を持つといわれる。
搭載は他の増加兵装と同様に、機体下部中央の動力付きステーションを用いる。超遠距離での交戦が運用主体となるため、汎用のセンサーポッドを同時搭載することが多く、また電子戦闘用パックを携行することも行われる。砲自体が極めて重く、また過大なモーメント荷重をもたらす為に搭載時の機動性低下が著しく、対戦闘機用兵装の僚機随伴が必須とされた。
友軍機を仮想敵機とした本装備ではあるが、ネットワーク攪乱によって多数の無人戦闘艦・攻撃機が襲来したザカリテ事件においてその有効性を示したとされる。
メガCD版「シルフィード」のエンディング・ムービーに登場するトパーズ中隊長機の兵装を作りました。
公式には「ランサータイプ」と言うらしいですが、長年にわたって「長砲身反粒子砲」と勝手に呼称していたため、本項解説もそのままとしてあります。自作ガレージキットの機体のみ使用、粒子砲はアルミ・真鍮パイプとプラ材から工作。レーザー機関砲は1丁を降ろして代わりにセンサーポッドを搭載することとし、これもプラ材にてそれらしく成形。