要撃戦闘機 Σignal Sz-114
極超音速敵性体G.T.迎撃専用機の本命として期待されたΣignal Ci-44シリーズではあったが、主機関の安定稼動性には問題を抱えており、これをリエンジンしたCiR-441も既存のパワープラントに頼る限りエアフレーム本来のポテンシャルを引き出すには如何にも能力不足で、その代替案としての(出力重量比に優れた)Sz-112は要求以上の性能を発揮してみせたのであるが、軽量・小型であるゆえレンジ・ペイロードいずれでも能力向上が望まれたのは当然であった。
このSz-112をアップグレードする形で攻撃力の増強とESM能力の強化+エレメント指揮管制能力付与などを目的に改設計されたのが本機体Σignal Sz-114である。
Sz-112と同様のターボジェット+ロケットモーターのハイブリッド動力機であり、機体自体はやや大型化しているものの構造設計の合理化によりほぼ同重量、エンジンは逆に推力増強が図られているため総合的な飛行性能では112を凌駕している。
主翼形状が変更されているが、下翼をピボッドに主翼全体を捻って機動制御を行なう機構は同一で、高機動時に機体を保護しつつ制限荷重を増大させ超音速域での運動性能を向上させるための擬似慣性制御システムも同形のものを搭載する。
全体的なレイアウトはキャンセルされたSz-112の電子戦闘型・ダッシュ22とほぼ同様で、複座のコクピットポッド、機体後下部に展開式のバランスビーム型IENLブレードを持つ。機首に内蔵される主砲・電磁投射砲はSz-112より大口径化されており(そのため機首全体がやや大型化している他、レドームはエアインテイク前方に移設されている)、砲弾初速/有効射程においても大幅に強化されている。胴体下/主翼(下翼)下の兵装ポイントは合計10箇所に増設され、同じく各種高速AAMを搭載する。
前衛戦闘機+ミサイルキャリアの複合運用が設計の当初から組み込まれていることから、専用の指揮・管制用機材/電子装置などは全てコンフォーマル装備されており、本型においては常時エレメント形成を可能とする変調式可変レーザープラグによる高密度データリンクの構築も可能であるため、従来型のΣignalシリーズで行なわれていたものより高度な防空戦闘を行なうことができる。
Sz-112と同様に増速用ロケットモーターは胴体後部左右の専用レールに接続され、通常では離陸後・上昇ないし加速時に点火、ターボジェットエンジンの至適速度に到達した時点でいったん閉鎖して必要に応じて再点火を行なうことができる。燃焼終了後には投棄される。
Sz-114はその用途から各種対空誘導兵器を搭載するが、主として使用するのはIRないしアクティブレーダー誘導式の中射程高速ミサイル。極超音速での迎撃を可能とするロケットモーター+スクラムジェットの複合動力ミサイルであるXIM144(翼端下にあるのがミサイル本体(右)と中間〜終端誘導デバイス(左)のセット)の運用能力も持つ。
ディメンション:全長 17.1m 全幅 13.0m 全高 5.97m 空虚重量9.7.t 戦闘重量22.6t
パワープラント:J-1021 可変バイパスターボジェット×1
固定武装:口径25mm/砲身長3700mm電磁投射砲×1
巡航速度:M1.4 最大速度 M2.6(主機関のみ)/M3.3(ロケットモーター併用)
実用上昇限度 25,000m/31,000m 戦闘行動半径 760nm
オリジナルの要撃戦闘機、Σignal Sz-114です。
以前作ったSz-112のアップグレード型で、機首・電磁投射砲の大型化に伴ってレドームはエアインテーク前に移設、主翼形状も変更してコクピットは複座化。翼下の兵装ポイントも増設して機体全体が一回り大きくなっています(と言うか、エンジンベイ周りの胴体後部以外は全て原型を新造しました)。
スケール1/100、全長170mm。
↓はロケットモーターを装備していない状態。