FRX-44/FFR-31 シルフィード

FRX-44/FFR-31 シルフィード
フェアリィ空軍制空戦闘機FRX-44/FFR-31 Block25 アドバンストシルフィード。新たに導入されたコンフォーマルタンクは第2次生産分113機すべてに装備可能で、Block10以前の94機中から抽出された一部機体にもレトロフィットされたと言われており、最大で8,000ポンド近い燃料搭載量を持つ

 フェアリィ空(F A F)軍の擁する制空戦闘機FFR-31シルフィードは、戦歴14年に正式配備されて以降フェアリィ星・超空間通路を中心とした空域の制空権を維持する主力として重要な位置を占めてきたのであるが、当初は異星体ジャムの繰り出す戦闘機群に対し拮抗もしくは優位を保っていたものが次第に劣勢となり、機動性能と攻撃力いずれに於いてもジャムの後塵を拝するケースが目立っていた。こうした状況に対し機体全体のレベルでアップデートが行われたのが本項のシルフィード/ブロック20以降の改修型、通称「アドバンスト シルフィード」である。

FRX-44/FFR-31 シルフィード
主翼下に増設されたハードポイントにAAM-7および(判別しづらいが)AAM-5を懸吊している。近年フェアリィ星の戦場では対空ミサイルの高速化/長射程化が顕著で、こうした傾向の中にあって比較的旧式のAAM-3のみを主体としていたシルフィードの兵装アップデートは当然の要求であったと言える。
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背部コンフォーマル燃料タンクを装備しない、従来のシルフィード同様の形態を見せるブロック25。
鋸歯状に分割されたパネルラインは対レーダーLO特性には有用なものであるが、近年のFAFではこれを然程は重視しない傾向にあるため本機体よりも後の戦術機においては用いられていない。
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 シルフィードは開発当時の趨勢である低被観測性すなわち俗にいうステルス設計の機体であったが、空間受動探知能力を持つジャムに対してはレーダーLO特性など無用の長物であってむしろ兵装搭載量を減ずるなどの短所のみが目立つこととなっていた。

 このため段階的な能力向上を行うにあたって重視されたのが外部搭載量の増加であるのは当然で、ブロック20以降では従来型には無かった主翼下のハードポイント(片側2箇所)が設けられている他、エンジンナセル下面と前部胴体のバルジ下面にも増設され合計10箇所に兵装懸吊を行うことができる。もちろん従来の兵器槽はそのまま継承されているため(ただし実質的に旧式のAAM-3専用。より新型の高速/長射程AAMの搭載数を増加することも眼目ではある)、ブロック10以前の機に比して倍以上の搭載量を持つ。

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着陸進入中のフェアリィ空軍制空戦闘機FFR-31"シルフィード"。テールコードは不鮮明だが「FZ」=第4戦術戦闘航空軍団の所属機と推定。機体ナンバーは不明

 改修はこの他に各種電子装備のアップデート/主翼平面形の変更や構造材質の見直しなどにも及んでおり、本来制空戦闘機であったものが所謂戦術戦闘機へ変貌を遂げたと言っても過言ではないが、一部工程の簡略化・構造の簡素化なども併在するためか、限界領域における飛行性能ではブロック10以前の機体に劣る、との評価も存在する。

 全長18.8m、全幅10.8m、自重11.6t、最大離陸重量36.5t。

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 OVA「戦闘妖精雪風」に登場するFAF制空戦闘機 FFR-31シルフィード。原作小説では特殊戦のスーパーシルフとそんなに違いは無く、そのスーパーシルフも「初期型49機中の13機」というふうに描かれていたと思うのですが、片やOVAでは一見して凡庸な量産型っぽい見た目に。生残率が高いはずの初期生産型もOperation-1の冒頭からボカスカ堕とされている始末。そんな“ノーマルシルフィード”を作ってみました(導入がひどい)

FRX-44/FFR-31 シルフィード

 OVAに登場している決定稿/CGのシルフも如何にも量産型っぽくて良いのですが、山下いくと先生描く設定イラストのシルフィードも恰好良いので、そちらのシルエットを取り入れたアレンジをしてあります。1/100スケール、いつものとおりプラ板工作によるスクラッチビルド(翼下兵装のみ、EXモデルから流用)。

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 ↓これは油圧が抜けてカナード/スタビレータがダウンした駐機状態。それぞれ1.0oステンレス線で軸を打って本体側はポリランナー製の軸受けを仕込んで可動するようにしてあります。動翼は薄く作り、可動軸周りだけバルジを設けてやるとそれらしくなります。
 あと、首脚は無駄にステアリング可能(いつものとおり)。

FRX-44/FFR-31 シルフィード
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 ↓スーパーシルフとの比較。見てのとおり、縦横比や主翼の付いている位置など全体的なシルエットはスーパーシルフのそれと似たものとしてあります。
 主翼は機体の重心位置よりも明らかに後方寄りにありますが、これはリフティングボディ機なので(これは設定本でも明記されてる)胴体が発生するリフトと釣り合いを取る必要があるから。主脚は重心位置のすぐ後ろに付いてるはずなので、それとの位置関係を見ても判り易いと思います。この辺もスーパーシルフと同様。

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 ↓コンフォーマルタンクを取り付けた形態。着陸脚も差し替えで収容状態にできるよう工作してあります。

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