「超空間」となっているが、厳密には座標により定義される拡がりを持った「空間」ではない。ここでは、三次元的な座標や位置、距離といった概念は意味を成さず、同様に時間の広がりも存在しないことになる。
すべての物体・事象は通常空間のそれが投射される形で存在し、これを操作することによって超空間/それが投射される通常空間における移動/航行が成立する。
空間そのものに干渉・操作する機構を持つ装置であるため、その製造には特殊な環境・条件が必要であり、TFVの船内で製造や複製を行うことはできない。
神経系/運動機能/代謝系その他に著しい改造を施されているのはTFV船員に共通しているものの、その中に在って比較的原・ヒトに近い精神構造を持つ(とされている)ため、“
座標・位置・距離といった概念を持たない超空間内の物体は、通常の三次元空間的な探査では検出できない。ここで行われているのは、質量と速度を持った物体が超空間に与える歪みの検知であり、大質量/高速の物体であるほど遠方での検知が可能となる。
検出そのものも、一種の空間操作・能動的なプロセスであり、この性質上、超空間での観測はすべてアクティブ。パッシブのセンサー、などというものは無い。
障害物の探知、種別の判定、およびそれへの対応指針なども、すべてあらかじめ設定されたプロトコルに基づくものであり、船員が介在するのは、原則としてイレギュラーの事象に対するものだけとなる。
啓開/嚮導機、およびその他の船外作業機が持つ、
それらに対して行われるのが、定期的な人格のフォーマットおよび調整であり、TFV船員の精神構造は、任務に最適化しうる形で均質化される。
人類が死滅した地球上、厳密にはその軌道上の巨大テザー衛星を管理していた第七世代人工知能がその出自となる、恒星間空間に拡散する/拡散し得る人類を殲滅・除去するための自律自動機械群。
地球の住環境を回復不能なまでに毀損した人類は、外宇宙に進出したとして同様の行動原則を継続するものと認識しており、これを殲滅し排除することを至上行動規範として持つ。同種の人工知能、それが集簇したシステム、あるいはそれを内包する戦闘機械は、すべて総称して「
プラントでは空間操作による元素転換を行うことも不可能ではないが、通常は転換効率を重視するため、
→殲滅機関/イレージングエンジン
この機能によって、惑星大気をそっくり別の元素構成に変換するなどという改造も可能となる(とは言え、時間的な要素は別ではあるが。および、惑星が持つ物質総量を変更するものではとうぜん無い。すなわち、系外惑星の条件としては、質量および表面重力加速度が最も重視される)。
それに対し、啓開/嚮導機は、原則として超空間内で用いる、空間操作技術による攻撃兵装のみを装備する。通常空間内で従来型の兵器を用いる状況も考慮されていないわけではないが、あくまでも例外的な運用である。
啓開/嚮導機の作業用外肢。きわめて堅牢に造られており、脊柱と同様に、メインフレームは物質ではなく空間操作による偽物質。ために、基幹骨格は物理構造として極めて強固で、その性質を生かして文字どおり「殴って破壊する」ための鈍器でもある。
超空間内を超光速で機動する啓開/嚮導機が示す機動パターンは、それを頂点とする円錐形で示され、またそのような形で感知される。
速度や運動性によって、その形はある特徴を示すことが多く、また、それに基づいた機種の推定も行われる。というよりも、超空間内では、機体を点として識別することは不可能であり、ある意味では機動円錐そのものが、超空間内での啓開/嚮導機の姿である、といっても間違いではない。
時間加速率は機体の性能や機能によって異なり、それは絶対的な“飛行速度”とは別の基準での、機体の速さ、として表される。
啓開/嚮導機に装備する、長躯航行用の乗員装備。コクピット・シェル左側のエアロックに直結して接続され、内部には乗員一名用の居住空間があるものの、人工冬眠ユニットその他のデバイスも並置されているため、有効空間は約1.5m³しかなく、「個人単位の生命カートリッジ」などと評した方が実態に近い。
また、長躯航行を行う場合は、クルーズキャビンの対側、コクピット・シェル右側に再生・転換装置、通称「クルーズドライバ」を接続、一対は通常セットで運用される。
調整人間である恒星船クルーの神経系は、その仕組みから原・ヒトとは異なっており、最も端的なのが神経線維の構造。神経伝達物質と軸索誘導による伝導ではなく、疑似光回路による光速の伝達を行う。これによって、神経伝導速度の向上が図られており、補助脳による並行するエミュレート、および機内・操縦系の時間加速と合わせて処理と判断の高速化が実現される。
特に啓開/嚮導機パイロットに於いて、この神経処理の適用が顕著で、精度と速度に於いて他のタイプを凌駕する。
超空間を超光速で航行する外宇宙船の航路維持には、進路上・一定以上の重力場を持つ物体の排除が必須であり(これは、単に衝突する、という簡単な問題ではなく、超空間の構造自体が不安定化して航行に支障を来す、最悪の場合、船の周囲の空間ごと崩壊する、という危険性に対処するものである)、この目的のため専用の船外作業機が作られた。これが、現在の啓開/嚮導機のルーツである。
必要とされたのが、高速性、迅速に航路障害を検出・測定し、それに応じた排除手段を豊富に持つこと。および、母船の前方で長時間にわたって活動できる航続距離/航続時間を有すること。整備性が良好で、なおかつ必要物資は少ないこと。以上のような要求が、余剰容積を徹底的に削いだ、骨格+積層パーツが集合したようなシルエットを生んだ。
進発年次140年代に設計・製造された航路啓開/嚮導機としては標準的な機体コンフィギュレーションを持つのが本級一四式/DDSV-14であり、パワープラントをユニット化して組み込むドライブモーター・ナセルを二基接続する双発機であることが特徴の一つ(同時に、本級のような二基の出力系が併在するパワーマネジメントは、その制御がきわめて困難・複雑化するため、汎用性・整備性の点ではやや劣り、採用例は少なく、150年代以降ではほとんど例を見ない)。
双発機である故、出力重量比は他の嚮導機の比ではなく、巡航速度の点で本級を凌駕する機体はほぼ存在しない。また、発動機総出力の点でも群を抜いており、6基以上の超空間装備を同時使用できるのも、本級だけである。
とは言え、一四式そのものが黎明期にある航路嚮導機の諸機能および各種装備の実証試験を行うためのテスト機としての性格が強かったこと、生産性も良好とは言えず実際の完成機体は僅少。
※「翆鴒」は、準個体名である。「一四式」と一括りに言っても細部の仕様は異なっていることが多いが、それとは別に配備先の恒星船内で識別を容易とするよう、生産ロットとは関連無く機体名は複数から選ばれる。これは、他の啓開/嚮導機でも同様。例えば、本項の「翆鴒」は厳密には「翆鴒6号機」、となる。
現行の航路啓開/嚮導機としては、標準的な構造・仕様となっているのが本級一七式/DDZM‐17。単基のパワープラント+ドライブモーター二基という構成は、汎用性と拡張性、および安定性に於いても優れており、嚮導機全般で同様の機体設計が一般化している。
中でも一七式は高出力の
明確なバリエーションは2種のみで、ドライブモーターの形状が異なっている。「炷鶏」も準個体名で、この名称の一七式も、本TFVには一機のみ。厳密には、「炷鶏22号機」である。
啓開/嚮導機としては比較的小型で、単発・単基、すなわちパワープラント1基+ドライブモーター1基の組み合わせ。もとは嚮導機であった機体をアップグレードしたもので、機体構造は比較的簡素、汎用性もさほどではないが、生産性に優れる。軽量の機体に一七式と同型の基底空間操作/超弦励起光波機関を搭載するため、出力重量比に於いては「翆鴒」に次ぐ。
これは鹵獲したマンマシーン・ハイブリッドをコアとして組み込んだG.T.に於いてもまったく同様であるが、概ね、従来の殲滅機よりも大型の機体規模を持つ。
搭載する武装もG.T.では、より啓開/嚮導機に近くなっており、近接用兵装としての斬撃・投擲用ブレードも持つ。
超空間における超光速航行では、航路障害物の概念が通常空間におけるそれと異なっている。それは単なる障害物=物体ではなく、基本的には「それが及ぼす重力場に基づく超空間内の擾乱」である。
通常空間内・物体の質量はその大小に関わらず超空間の(非)構造に影響を与えるが、一定以下の質量によるそれ——例えば星間塵やガス、小規模な岩塊などは事実上無視し得る(超高速で航行する機体に影響しない)もので、実際の航路障害とは、凡そ小天体以上のサイズの物体が該当する。
嚮導機、もしくは啓開/嚮導機が備える、作業用作動外肢を支持する翼状の構造物。通常は左右一対だが、機種によってはサブフレームによる補強がなされており(一四式など)、機体設計の特徴が現れる箇所でもある。
翼端はハードポイントとなっており、多くの場合はシールド発生器が装着されている。また、同部分には大型の航法灯を備えるのが共通するデザイン上の特徴だが、もちろんそれは、超空間にて視認されるようなものでは無い。
嚮導機、もしくは啓開/嚮導機の脊柱に接続される基幹構造の一部で、大型で重いドライブモーター(翆鴒では、パワープラント+ドライブモーター)を懸架するための可動式のマウント。
多くの場合、叉骨内部には機体が通常空間にて使用する動力を供給するための補機/サブジェネレータ(対消滅機関)が内蔵されており、また、これがあるため、啓開/嚮導機は主機である超空間ドライブモーターが無い形態でも、通常空間内であれば亜光速で機動が可能、稼働することができる。
端的に言えば、空間そのものからエネルギーを取り出す技術である。ただし、その出力は超空間の非構造内部でしか取り出すことはできず、また利用することもできない。超空間への遷移、および超光速航行、空間兵装にしか使えない、と言い換えることも出来る。
その製造方法も特殊な空間操作によるもので、よって巨大な重力勾配が存在する場所でしか行えず、簡易に言えば、惑星上もしくはその近傍でしか生産することはできない。
無重量環境下、さらに耐加重スタビライザーが完備された船内で活動するため、概して小柄・痩身である。また、マンマシーン・ハイブリッドの中では、もっとも人格と情動の表出に乏しく、高速言語による圧縮された意思表示と相まって、近寄りがたく、近寄らない。
啓開/嚮導機(および、G.T.)が多くの場合その主兵装として装備する、名前のとおりの斬って投げるための刀剣である。偽物質によって成形されており、従って超質量密度は現実の物質としてあり得ないほど大きいを持ち原理的に破壊不能の物性。故に戦闘時には極めて強力な近接/打突用武装となる。
超光速戦闘時の超空間内では、このブレードで斬撃を放つことにより質量波を生じさせ、それによって「斬る」ことも可能。もちろん、直接打撃する場合でも強大な破壊力を持つ。また、このブレードは通常空間に於いて亜光速飛行を行う場合、そのまま投擲すれば強力な運動エネルギー兵器としての使用も可能。ただし
座標を持たない超空間内では、物体の位置は仮想的にそれを通常空間に置いたそれと見做すことで確定する。複数物体間の距離も同様であり、例えば「相対距離4000光時」と言ったところで、それぞれの速度と質量に依存して変動し、常に一定ではない。
通常空間に在る物体が超空間に及ぼす影響は、その質量と速度に依存する。物体が大質量であれば、もしくは高速であれば超空間内に観測可能な歪みを生じさせ、その規模から質量/速度の推定が為される。
なお、この質量/速度の関係は、完全ではないにせよ相補的であり、よって「ある質量の物体に超空間内で特定の機動をさせ、見かけの擾乱を意図的に制御する」、そのような対象物は超空間内部で不可視化、とまでは行かずともそれに近い状況を発生させることができ、また戦闘機動としてそれを利用する戦技も存在する。
人類が生存可能な可住環境を持つ、あるいは惑星改造によってその条件を満たす、いずれかの惑星環境であっても、既存の地球産動植物が定着する可能性は通常、高くない。従って、どうするか。
手順としては、対象の惑星環境の精査、定着可能と思われる動植物相の推定・同定。それに適するよう、遺伝子操作を実施し、初期の増殖/繁殖、試験的に散布、検証の後に本格的に導入、という過程となる。もっとも、現在のところ、成功例は存在せず、手法として適切であるか否かは不明である。
戦術電子脳は、
超光速での機動戦闘でも、太古の空戦から続いている戦闘教義は維持されている。すなわち、2機一組を基本単位として、必要に応じてその基本単位を複数組ませる、という方式。これは戦闘状況だけではなく、通常の航路維持作業や航路障害排除に於いても全く同様で、常にバックアップが存在することが基本になり、2個以上のエレメントが投入される。単機での射出、航路作業というのは、原則としては異例。
→アクティブ超空間センシング
マンマシーン・ハイブリッドが機械とやり取りするデータは、単なる図形・映像や言語、触感などといった個別の感覚に基づくそれではない。特に補助脳が介在するノイマン型機械との接続では、データは視覚や聴覚・触覚を介することなく「すでに知っていた」という認知をさせるものであるため、ここで言う「イメージ」も図像ではなく、「形象」も、形ではない。
マシーンのコアとして取り込まれた船員達は、こうした情動を誘導する神経刺激に常に暴露される状態に置かれ、G.T.が必要とする殺意を表出させる。言ってみれば、「殺意を発生させる機器」。
通常、補助脳が埋め込まれた側頭部/耳介の後ろ辺りにそれと直結した接続用ポートが設けられておりそれを利用するが、体性感覚路の途上(位置的には手首/足首辺り)にもポートが存在し、必要に応じて利用される。
超空間内にあって、同じ超空間内部および通常空間を走査する場合、感知し得るのはその質量のみ(正確を期せば、質量と速度)。
ゆえに、通常空間に存在する惑星、その種別、さらには表面の環境……などと言った情報は取得するのが原理的に不可能であり、その規模や軌道、周囲の天体との相関などによって推測を行うのが実際。航路障害、もしくは敵性物体についても同様で、質量と速度によって物体の種別の推定が行われ、敵性体に関してはその行動も考慮した解析を交えて形式の識別が行われる(行動を「読む」ことの重要性、などと言うこともできよう)。
別名、「アウターフェーズ・ディスインテグレータ」。空間操作技術を応用した超空間兵装であり、空間(非)構造そのものを破壊することによって、遷移空間を周囲に纏う物体の破砕、および重力場の擾乱によって超空間にそれ自身を投射する通常空間内の質量物体も破壊する。超空間位相の変動を励起・増幅して振動を生じさせ、これを砲弾のように打ち出す兵器。規模や威力によって超振動砲/超空間衝撃砲、などと種別されるが基本的にはすべて同一原理による。
座標という概念が無い超空間にあって、機体の位置を検出するには通常空間とは異なる仕組み・アプローチを要する。要となるのはここでも質量(と、その重力場による擾乱)であり、大質量の母船との相対“位置”が利用される。
ヒト/人類が、根本的には地球環境と一体化した生態構造・機能を持つ以上、可住環境と思われる系外地球型惑星が運良く発見されたとして、直にそこへ移住できる可能性はむしろ極微であることは、それ以前に試行された幾つかの惨めな失敗が補強したこともあって当初より考察されていたことで、大規模な系外移住を実現するには、何を置いても惑星改造技術の開発と改良が急務とされた。
同時に、濫用される空間操作技術による地球環境の劣化は加速的に進行していたため、改良の途上で「その時点で最良と判断された」船団を建造、逐次進発させるという、控えめに言ってもかなり“特攻的”な運用が基本にあったことも事実である。個々の船団は、他とは分離・それぞれ孤立した存在であり、原則として相互の交信や情報の交換は行われていない。
なお、この「改良の余地」という視点で見れば、可住環境化された惑星に船員達が居住・生存できる可能性は、きわめて低い。
→遷移空間切断機(アウタープレーン・カッター)
啓開/嚮導機の人工冬眠装置には2種類あり、コクピットシェル内部の簡易的な装置、およびクルーズキャビン内部に設けられた長躯航行/長時間用の装置がある。「ハイバネーション容器」と言った場合、普通は後者を指す。
→
超空間内部は座標・位置・距離といった通常空間の物理は存在せず、また光波の媒質そのものが存在しない。船とその周囲は遷移空間として独立しているため、この領域でのみ視覚は成立するものの、それも急速に減衰してしまうため距離のある物体を視認することはできない。超空間内の景色は、「明るいとも、暗いとも言えない、形容しがたい空白」といった様相を呈す。
やや旧式の、シェルヒ級
ダナシュ級
また、補助脳内部では、本人の人格がエミュレートされ、これを加速することで、高速思考を可能としている。補助脳は側頭骨の錐体に組み込まれており(これは、出生後に埋め込みが行われる)、ために通常、有線のインターフェース・ポートは、耳介のすぐ後ろに位置する。
啓開/嚮導機が実施する、航路障害に対応する探索・測距・機動および各種手段による排除、そのオペレーションのこと。
啓開/嚮導機の作業用外肢、各種の外部装備や兵装をハンドリングするためのそれ。格闘腕とは異なり、偽物質のフレームは組み込まれていない(いたずらに機体重量を増やさないため)。
一四式「翆鴒」および一七式「炷鶏」は同型のシールド発生器兼ブレードホルダーを翼端アタッチメントに装備している。楔型の防盾・内側には、その全面に装備・兵装懸吊用のレールが張り巡らされており、必要に応じて各種武装を取り付けることが可能(とは言え、ここで想定される兵装は、主に通常空間にて使用される実体弾/質量兵器やエネルギー兵装であるため、超空間戦闘に於いては殆んど用いられることは無い)。
啓開/嚮導機に限らず、
具体的には、
啓開/嚮導機用の標準的な超空間兵装。全長18mの巨大な砲で、その内部には超空間振動を封じ込めたコンデンサを内蔵する。そのため、作動動力は半ば機体からは独立しており、よって2挺装備、4挺装備といった重武装も可能としている。
一四式が主砲として装備する超空間兵装。ホ406とは対照的に、この砲はおよそ20m長の砲身+砲機関部ほぼそれのみから成っており、出力・制御系は機体側のそれに依存している。超空間位相振動を発生させ、撃ち出すためのただの筒、などと形容できる構造であるが、これは砲身寿命が極端に短いことから、交換・再利用を効率よく行うための設計。
射出された啓開/嚮導機は前哨機のレール・カタパルトに再接続する形で収容される。嚮導機側のアンカーを展張してカタパルト側のラッチに繋ぎ引き込むというプロセスだが、本編で書かれているように、機体と母機の遷移空間を完全に同期させて融合、その間もドライブモーター/遷移空間切断機はその出力を調整して同期を維持する必要がある。しかも近傍に質量が存在すれば(すなわち、この場合は主に
啓開/嚮導機が通常の船外作業で必要とする物資は、少量の、パイロットが必要とする生命維持素材と、主には叉骨に搭載される補機・対消滅機関が要する反応物質となる。反応物質は原則として元素の種別を選ばないが、啓開/嚮導機に於いては機内容積を考慮して通常、水銀/反水銀の組み合わせを用いる(他の作業機では、扱いを容易とするよう、水を使用)。それらを補給する作業を、ここでは指す。
嚮導機、もしくは啓開/嚮導機の基幹構造を成す、文字どおりの背骨。空間操作による偽物質によってそのほとんどの部分が成形されており、機体構造の中ではもっとも頑丈・強固。というよりも、通常の手段で破壊することは原理的に不可能。ただし、この偽物質は、根本的にトポロジー制約があるため、単純な形状しか作れず、きわめて重く、また自己交差することはできず「内部に何かを組み込む」こともできない。ために、適用できる箇所は、概ねメインフレーム(の一部)と、格闘腕の基幹骨格、斬撃・投擲用ブレードなどに限定される。