2021-12-18

1/48スケール XM2レギンレイヴを組む。

レギンレイヴ

 「86-エイティシックス-」に登場する多脚機甲兵器XM2レギンレイヴ、バンダイ製1/48スケールキットを組んでみます。自作の1/72スケールに比べると当然大きいので、「デカいキットだなぁ」などと思いつつ組むのですがそこは置いて。

 組み易いし高機動に特化したフェルドレスの特徴を良く捉えたキットではあるのですがやはりいろいろ気になる箇所があるわけで。
 具体的には、

・装甲各所の小さい円形モールド(リベット?もしくはボルト)、縁がややダルいので全体的にモッサリした印象を与えてしまうのは兎も角としてインジェクション成型の都合から斜めに生えてたり省略されていたり、という箇所は直す必要がありそう。

・いつものバンダイのエッジ部分の面取り(C面)。

・歩脚、膝に相当する関節の可動域が狭い。緩衝器のシリンダーを動かすギミックが不十分な為ですが、そもそもフェルドレスの格好良さは低く構えた姿勢が為すシルエットにあると思うので、脚の可動域もそれなりに広くないと(膝が良く曲がらないと)ならないと考える。

・脚部に各1基ある対装甲パイルドライバ、諸元では口径57oとあるものの明らかに太いので(ついでに妙に軟質のプラ製である点も気になる)作り直す必要がある。

・背部ガンマウント。88o砲を懸架するガンマウントは砲それ自体と一体化して成形されているので、ここは分離したい。

 などなど。

レギンレイヴ

 まず装甲各所のリベットないしボルトのモールド。

 これに付いては簡単で、径およそ0.3oなのでシャープペンシルの先端を研いだ即席のポンチで縁を軽く抉ってやるとモールドがくっきりするし、ボルトが斜めに生えてる箇所も同じ工具で修正できます(楕円になってるところを丸く抉ってトリミング/余白は平刀で削り取る)。ボルトが省略されているところは0.4oドリルで開孔して伸ばしランナー埋め込み→カットして整形。

レギンレイヴ

↑シャープペンシルの先端。ダイヤモンドヤスリで斜めに面取り→研いである。埋め込んで適当な長さにカットした伸ばしランナーの周りも同様に軽く抉ってやるとモールドがシャープになる。

レギンレイヴ

 88o滑腔砲。ジャガーノートではエジェクションポートが開いて排莢するギミックまで再現していたのに、いったいどうしたんだ?
 何故かガンマウントと一体成型なので、ここは分離したい。
 砲機関部の箇所・不要部分を切り取ってガンマウントのみとし、砲機関部はプラ板工作で新造。箱型の形状なので比較的容易です。

レギンレイヴ

↑新造した88o滑腔砲・砲機関部。弾倉周りの形状が異なるのは、原作版の設定画を元にややアレンジしてあるため(砲弾の大きさを考えると弾倉の前後長はやや短めであったため、このあと作りなおしているのだけど)。

レギンレイヴ

 パイルドライバ口径は57oと書いてあるので、径およそ1.2oであるべき。

 1.2o径のステンレス線の先端を研いだものに置換してやればいいだけです。刺さって危ないけど。

レギンレイヴ

 パイルの後端はキットのパーツを流用、パイル自体は1.2oステンレス線のそれに換えて射出器を組む。
 キットのよりも細いので、射出器先端にはガイドの筒を取り付けて中心を取るようにする。

 膝の可動に伴って緩衝器(シリンダー状のパーツ)も動くギミックが再現されているのですが、近位側のそれは固定であるため膝の可動を制限してしまっています。ここを改修します。

レギンレイヴ

 近位側のシリンダー(パーツD11)を可動式とすれば良いのですが、個々のシリンダーがそれぞれ可動する完全再現をすると1機あたり2×4本、ノルトリヒトの5機を作ると40本の1o径シリンダーを工作しないとでたいそう面倒くさいため、ある程度簡易化することにしました。

 D11を↑写真のように切り離して、大腿部パーツも加工してスライドできるようにします。
 本来はシリンダーの両端にも可動を入れないと滑らかに動かないのですが、手間がかかる割に小さいから目立たないため簡易化してシリンダー軸を0.8o径、軸受け側を内径1.0oにすると可動には支障ありません。

レギンレイヴ

 大腿部の中は↑のように加工。D11遠位側の大腿内軸受けには1o径スプリングを仕込んであるので、それっぽく可動します(あくまでもそれっぽく)。
 D5は↑写真のように一部を切り欠いて膝の可動域を約30°拡げてあります。

レギンレイヴ

 このくらいまで曲がるようになりました。脚を畳んだ格納時の駐機姿勢とは出来ませんが……。

レギンレイヴ
レギンレイヴ
レギンレイヴ

 脚部を組んだ状態。
 下腿の装甲も側面にスリットができるように加工して(C-16/17の取り付けの際に0.5o隙間を作ってやるだけです)縁のC面が気になったのでリベットをいったん切り取って全体を整面、一部にエッジも付けてリベットを埋め込んで……という工作をやっているのですが、そこは省略で。

レギンレイヴ
レギンレイヴ

 大腿部・伸側の膝側にあるモールド何だろ?と思ったのですが、小さいフックのようにも見えるのでホイスト用のそれと考えて多少強調してやります。
 0.4o真鍮線でU字シャックルを作って取り付けました(他のフェルドレスにもだいたいU字シャックルが付いているので何となく辻褄が合ったぞ)。

レギンレイヴ
レギンレイヴ

 プロセッサーハッチ(コクピットハッチ)はアクチェータ2本で開閉するようなので、ステンレス線と真鍮パイプでそれらしく。可動式としてあります。

レギンレイヴ

 顎の装甲はひと回り大型化。主光学センサーは奥まり過ぎのように思ったので、A8の接着面に1.2oプラ板のスペーサーを入れてあります。

レギンレイヴ

 光学センサーのレンズはプラ棒と透明アクリル片から削り出して新造。レンズの表面が凸凹しているのはいただけないので(複数レンズから成る光学系を見た目で表現しているのだろうけども)。
 3o丸棒の軸に1.4o開孔→パイプ状にして透明アクリル片を先端に付けて削り出し・レンズを作る(径2.8oに調整)→キットのパーツを削って取り付け。




 ……と言うわけで、まだぜんぜん完成しそうにありませんが旅は楽しむためにあるのだから良いのです。

レギンレイヴ

2021-06-30

毎年この時期になると思い出す、ある架空戦闘機の話。

ブラックマンタ

 小説「イリヤの空、UFOの夏」に登場する架空戦闘機ブラックマンタは、作中の記述では無人戦闘機「ダミー」および同じく無人の「ミサイルキャリア」複数機と帯同して戦闘単位“パラベラム”を形成・連携して迎撃戦闘を行うとありますが、それはいったいどんな姿なのか?というのは毎年この時期になると気になってくる……というのはまぁまぁ嘘でただ単に時々想起しては考えていたわけです。

 いちおう、アニメーション化された際にブラックマンタともどもデザインは存在するのですが(自作のブラックマンタはそれを基に造形してあります。)、「ダミー」と称するくらいだからもうちょっと母機のシルエットに寄せても面白いかも + 実在…しないかも知れないがひょっとしたら実在してたら興味深いかも知れないTR-3Bの要素も入れてデザインしてみたらどうなるかな、というのが今回作った「ダミー・ブラックマンタ/TR-3B」です。

 全体の形状はOVAのブラックマンタのそれを簡略化したようなものとし、特徴的な発光する環状構造はマンタの7基に対して3基(たぶん重力制御装置の類とも思われますが、ダミーのそれは発光するだけで機能は無い、とか)。胴体中央背部にはコクピット/キャノピーの代わりに無人機っぽいバルジを付け胴体/翼下面には自衛用のAAMを搭載できるステーションを合計4箇所としてあります。

ブラックマンタ
ブラックマンタ/TR-3B
ブラックマンタ/TR-3B

 ブラックマンタを完成させてから6年も経ってて宿題の放置ぶりが甚だしいのですが、まだミサイルキャリアの方が残っているのでまた何年か経ったら(……と、今回作った「ダミー」の詳細も明かさないまま今年のUFOの日(遅刻)は終わっていくということで)。

2021-05-31

まだ出来上がってもない架空戦車についての紆余曲折。

空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99

 ワンフェスは行われず、Webワンフェスもそれなりに得るものがあったとは言え代わりにはならずとかくモチベーションが下がりまくる昨今なのですが当座の目標みたいなものが欲しかったので、であれば小規模な展示を自前でやってはどうだろうか?などと企図したわけです。

 何かそれに向けて造形物作りましょうか、みたいなことを考えたのですが当初は無料で配布するオマケみたいな少パーツ数のレジンキットを想定して、テーマは判りやすく小さく作れる“ドローン”をイメージした何か……ってところで何だかんだあって作業をしたりしなかったりその間に前記のWebワンフェス用のガレージキットを準備したり、という間に当初考えてた飛行するドローン/無人機はいつの間にか無人空挺戦車に変節しておりました。形態も配布するオマケ→限定販売する比較的簡易なキットに。

空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99
空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99

 結果作られたのが、この無人空挺砲支援システム・Rb(τ)/AAS-99です。「Rb」はロボット、「T(ティー)」ではなくて「τ(タウ)」で戦闘車両を示す接頭字で「AAS」は文字通り空挺砲システムの略称です。幅3〜4m、長さ概ね15m以上の輸送機貨物室に搭載できる8〜10t程度の自走砲(戦車ではない)を想定して歩兵に随伴できる運用を考え、ということは全高は歩兵と同程度に抑えてしかも機動時にもこれを超えないこと、加えて全幅も可能な限り小さくする(狭いところを通行できないと意味がない)ために歩脚のシステムをよくある多脚戦車のそれではなく、伸縮する前後2対の脚に合計8本の足を付けて這うように歩行する形態となっています。主兵装に砲口初速を増強するレールアシストを組み合わせた滑腔砲(そのため砲身は角張った形状にしてある)、増加兵装や空挺降下に使用する滑空翼も使いたい(後者は、シルエットとしてシュルツェンを付けたかった)ので、そのハンドリングのためのロボットアームを取り付け全体的には極めて低車高の歩行戦車(戦車じゃないけど)としてデザインしました。

 諸元としては、全長9.4m、全幅3.9m(ロボットアーム取り付け時)、全高1.9m(砲塔上の機銃を含まない)。主砲は76o/94口径レールアシスト滑腔砲、23oチェーンガンを砲塔上部に持ちロボットアーム2対装備、冒頭写真の標準装備仕様で対人用火炎放射器(右)と対空ミサイルランチャー(左)。

空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99
空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99

 ……で、いったんは簡易ガレージキットとして造形やディテールも比較的あっさり目にしてシリコン型製作まで進めたのですが、やろうと思っていた近場のギャラリーを使っての展示も満足には行えない状況となり本作も何処で/どんな形態で出すのか、ちょっと考え直すことになったというのが5月下旬までのダイジェストではあります。

 いまのところ、もともとオマケ的簡易ガレージキットであるのを原型改修してワンフェスなどのイベント用キットに仕立てるか、それともこのまま安価なキットのまま行くか、あるいは自家用キットに留めるか考え中です。

空挺自走砲 Rb(τ)/AAS-99

2021-04-17

ガレージキット「試製艦上戦闘機 キ1061」+インストの補足

試製艦上戦闘機 キ1061

 架空の日本水上自衛軍試製艦上戦闘機 キ1061です。型式はFA-3F.Mk-1。FAは戦闘攻撃機、F.Mk-1は戦闘機型の最初のサブタイプであることを示す。連合軍コードネームが「Torch」、正式採用後は艦上戦闘攻撃機・飛燕II。などと言うあれこれから判るとおり以前の零式艦上戦闘/観測機を擁する海軍とは別の、陸軍航空部隊が出自の軍が運用する艦上戦術戦闘機のテストタイプという設定を作ってから造形。スケールは他と同じく1/100、全長およそ160oのガレージキットです。

パーツ数45の無塗装・未組立てのレジンキットで、グレーレジン単色成形+キャノピーは透明PET樹脂製。
着陸脚は収納/展開状態の選択式、外部兵装として空対空ミサイルと対艦ミサイルそれぞれ1種・合計6発が付属します。エンジンは別パーツ化してありますが、完成後に取り外し可として組むには多少の追加工作を要します。

※前回の「零式艦上戦闘/観測機」とは異なり、ミサイルのシーカーヘッド等の透明パーツは付属せず本体同様のグレーレジン成形です。また、着陸脚も通常のレジンパーツで、金属線インサート成形によるものではありません(前回の零式よりも価格をやや抑えめにするための措置)。
 BOOTHの在庫は補充する予定ですが、しばらくお待ちください。

試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061

 可変後退翼は左右連動して可動します。下主翼も別パーツとなっているので、こちらは軸打ちして可動させることができます。

試製艦上戦闘機 キ1061

 前回の「零式艦上戦闘/観測機」との比較。ひと回り大きいサイズです。

 以下は組み立て→サフを吹いた状態。

試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061

 ↑↓後部のベントラルフィンは飛行状態/折り畳んだ着陸時の状態の選択式です。

試製艦上戦闘機 キ1061
試製艦上戦闘機 キ1061



 以下はガレージキット・取説の補足です。

試製艦上戦闘機 キ1061

 キャノピー・ヒートプレス用原型(6.)は同梱のPET樹脂製キャノピー下端のトリミング/整形に使います。

 ↑写真のようにはめ込んで下端を処理、特に縁を真っ直ぐに整形する場合は6.に取り付けて行った方が綺麗にできると思います(1o金属線を取り付けていますが、パーツを外し易くするためです)。
 ヒートプレスでキャノピーを自作するのにも使えますが、レジン製のため作業をくり返すと熱で歪んでくるのでその場合は熱湯で戻してください。

試製艦上戦闘機 キ1061

 水平尾翼は↑写真の箇所に2o径ドリルで開孔して差し込むことで可動にできますが強度的に弱いので、尾翼の軸内部に1o径程度の金属線を軸打ちした方が無難です。
 もしくは可動軸を1o径金属線として、2o径のポリランナーを仕込むでも可。

2021-02-16

ガレージキット「零式艦上戦闘/観測機」取説の補足

零式艦上戦闘/観測機

 「零式艦上戦闘/観測機」1/100スケール組み立てキットですが、いちおうインストの補足などを行ってみます。

 まずレジンキットにはある程度付きもののパーツ歪みの修正。
 時々パーツ一式を熱湯入れた鍋でまとめて茹でて…という方法を見かけるのですが、うちのガレージキットには適しません。
 薄い/細いパーツが多いうえに組み立て工程上で重要な機体のアラインメントを整える役には立たないので、それよりはパーツの一部を熱湯に漬けて温め左右対称と組み付けた際の形状を見ながら徐々に修正を行う方が良いと思います。

零式艦上戦闘/観測機

 胴体と下主翼(11.)は主翼上反角が歪んでいることが多いので、上記の方法で写真のような上反角となるよう修正を行います。上主翼(1.)と仮組みを行いながら進めてください。他のパーツ・兵装用パイロンなどの薄いパーツの形状修正は後からでもいいですが、主翼/胴体は先に済ませておいた方が良いと思います。

零式艦上戦闘/観測機

 上反角もそうですが、主翼迎え角も左右で一致するようパーツの歪みを取り除くことが重要です(普通に組んでパッと見て気にならない程度にはなっていると思いますが)。

零式艦上戦闘/観測機

 次いでエンジン本体(6.と7.)にV/STOL用ノズル(25L/R)を取り付け…てしまうとノズルが引っかかって胴体に組み込むことが出来なくなるのはインストに書いたとおりですが、

零式艦上戦闘/観測機

 25L/Rのノズルを実際に回転式としてしまうのも手です。左右ノズルをそれぞれ浅いダボで合わせて接着する構造ですが、6.のノズル取り付け部を2oで開孔・左右をつなげて内部にポリランナーを仕込んで1o径金属線で左右ノズルを接続する加工を行っているのが↑の写真。

 ここまでしなくても、ダボの中心に軸打ちして左右ノズルを回転可能としておくとエンジンの着脱が容易です(後述するように胴体背部/上主翼(1.)を取り外しできるよう工作を要しますが)。

零式艦上戦闘/観測機
零式艦上戦闘/観測機

 首脚は2パーツの構成ですが、0.8oステンレス線をインサート成形してある21.は写真矢印の箇所にごく少量の瞬間接着剤を流し込んでやると金属線が外れる心配がありません。

零式艦上戦闘/観測機

 取り付ける際には↑写真のように14.を胴体(11.)にセットしてこれをガイドに0.8o径のドリルで開孔→21.を差し込みます(写真↓)。いずれのパーツも接着はしません。

零式艦上戦闘/観測機
零式艦上戦闘/観測機

 5.はキャノピーをヒートプレスするのに用いる原型パーツです。同梱の透明PET樹脂製キャノピーを使用する場合は不要ですが、キャノピーの縁をトリミングしたり整えたりする際に使うこともできます(予めパーツの下面にドリルで開孔しておくと、取り外す時に掴む部位になるので作業し易いです)。キャノピーの縁はなだらかに整形しておくと、コクピットにはめ込みやすいと思います(写真矢印部分)。